金沢には三大茶屋町と称し、有名な茶屋町が3つあります。
にぎやかな観光街であるひがし茶屋町、にし茶屋町とは違い、ひっそりとしているのが浅野川沿いにある小さな主計(かずえ)茶屋町。
ここは、料亭やお茶屋さんが立ち並ぶエリア、「料亭街」です。
昼間はちょっと静かです。料亭が立ち並びますから、夜のほうがにぎやかになるかもしれません。
とはいっても営業している料亭やカフェはいくつもあります。
その中に、ランチタイムは予約困難な懐石料理のお店「御料理 貴船」があります。
大正時代の古民家を改築したお店はとても風情があります。
全席個室で、1階・2階それぞれに2部屋。計4組限定とあって、昼夜ともに予約がとても困難だそうです。中でも、ランチはコースが2,500円からあるので、とても人気があります。
たまたまわたしたちは、直前にキャンセルがあり、幸運にも、訪問することができました。
完全予約制で、コースは事前に3,500円のものを予約していました。(サービス料8%別)お店の方からご挨拶があり、お茶と豆が運ばれてきました。4人用の個室に2人で、贅沢な時間です。
まず運ばれてきたこちら。先附と食前酒。
お面がデーン!と置かれていて、どうしたものかとオロオロしていると、このお面は回収されていきました。ただの飾りのようです。うっかり顔に付けなくてよかった・・・。
金色の器には、お酒を注文した人には食前酒がセットされるようですが、お酒を飲まない私たちには柚子ジュースがセットされています。
中はこんな感じになっています。きんぴらのお稲荷・バイ貝、わかさぎの南蛮漬け、金柑、フォアグラのペースト、筋子ゼリー。見た目も美しく、味もいうことなし、です。
能登ふぐの柿の種揚げ
衣に柿の種を使ったから揚げ。面白い発想ですね。香ばしい衣に仕上がっています。
このわたの茶碗蒸し
このわた・・・なまこのはらわたの塩辛です。臭みもなくなめらか。
そして次に登場したのは刺し盛り。
かさご、赤いか、ぶり、そして北陸名物・ガスエビ。あしが早く、県外では出回らないそうです。
ぶりはあん肝ぽん酢でいただきます。
能登ふぐと白子
帆立とカリフラワーの揚げ出し
濃厚なかにの旨みが口いっぱいに広がります。
アッツアツの状態で登場した白子のグラタン。えびがたっぷり入っていて、白子も濃厚。
このあたりで、部屋の外からいい匂いがしてきます。ごはんの炊ける匂いです。
ぶり大根。ぶりはつみれです。フワフワのつみれ。上にのった柚子や、黒七味が良いアクセント。
ずっと外からいい匂いがしていた、その正体がこれです。
牡蠣ごはん
ぷりぷりの牡蠣。ごはんもピカピカです。米自体がまずおいしい!だしの旨みも広がります。
食後のデザートは柚子のグラニテ・八朔のマリネ
コーヒーも登場し、コースは終了。
一品一品丁寧に供される、料理はどれも素晴らしく、ぜひまた再訪を・・・!と願うものでしたが、この日、次の予約はいつとれるかと
尋ねると、1年後までいっぱいとのこと。
数日までにキャンセル予約にありつけたのは本当に幸運なことだったんだなあ、と思いました。3500円(+消費税・サービス料各8%)でこれだけの料理を個室空間で頂けるのだからしょうがないな、と思います。
いつかまた訪れる機会があれば。
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