サン・パウ病院(バルセロナ):「芸術は人を癒す」美しいモデルニスモ建築病院

スペイン

サグラダファミリアの内部を観光する前に少し時間があったので、てくてくと歩いて、サンパウ病院へ行きました。サンパウ病院は、1997年に世界遺産登録された、”サンタ・クレウ・イ・サン・パウ病院”という当時現役バリバリの病院でした。2009年に老朽化のため閉鎖された後は、世界遺産として保全・補修されています。自由見学の場合は、敷地入って右手の入口から入ってチケットを買って入場します。正面から入るのはガイドツアーです。

私、病院大嫌いなので、観光地といえども、病院として使われたことのあるサンパウ病院にくるのは消極的でした。予定に入れてませんでした。でもホテルから近かったので(;^ω^)

あと、正直に言うと、最初は中に入るつもりありませんでした。が、外からの建物の様子が素敵だったので、中も見てみたくなり、入ることにしました。入館料が10€とまあまあ、お手頃だったのも予定外でも入りやすかった理由です。

バルセロナの観光名所は大体そうですが、ここも月によって、開場時間が違います。毎月第1日曜は無料。日本語のパンフレットがあります。

場所はココ

サンパウ病院は、サグラダファミリアから歩いて15分弱。このGoogleの地図をアップにすると、サグラダファミリアまで一直線に通りがあるのがわかります。途中街歩きが楽しいので、あっという間に到着します。最寄の地下鉄はHospital de Sant Pau(サンパウ病院)駅。

サンパウ病院からまっすぐの道の先にサグラダファミリアが見えます。

地下通路から外へ

1902年から1930年にかけて建てられた病院で、建築家リュイス・ドメネク・イ・モンタネーによる設計です。1401年以降にあった6つの病院が統合されて、このサンパウ病院ができました。(モンタネールの代表的作品はこのほかに、カタルーニャ音楽堂があります)

チケットを買って中に入ると、まず、地下通路が出てきます。ちょっと秘密基地のような感じ。全ての分館はこの地下通路でつながっているそうです。

ロープでふさがっていましたが、地下通路を抜けて中庭へ上がる階段があります。

中庭から管理棟を望みます。ベンチがあって、緑もあって、ポカポカの日差しにあたって、凄くリラックスできる広場です。自然はこの病院の機能として大事な要素でした。草木が空気を浄化し、最近を固定し、気候に影響を与え、防風林の役割を果たし、湿度を保つなど、患者の福祉を考慮したもの。というわけで、ここはとても大事な場所だったそうです。

広い敷地は管理棟の中央からアシンメトリーに設計されています。ムデハル様式の建物が並ぶのを見ていると、ここが病院であることを忘れます。

どっちがどっちかは忘れてしまいましたが、男性病棟と女性病棟で左右に分かれています。

模型も御覧の通り。

建物は一部のみ見学可ということですが、特に見どころが多いのが、展示スペースとなっている聖ジョルディ分館、当時の病室を再現したサン・ラファエル分館、手術棟、管理棟です。あと、未修復の建物を外の入口からちょこっと見えたりするんですが、こちらもかなり見ごたえがあります。

聖ジョルディ分館

聖ジョルディ分館は展示スペースでした。当時の道具などが展示されていました。

古いパネル。サンパウ病院の”Pau”の部分です。

天井はイスラムっぽいデザイン。

治療の様子の写真や

昔のサグラダファミリアの写真も。

サン・ラファエル分館

このサン・ラファエル分館は当時の病棟の様子が再現されていました。

手術棟

このひときわ立派な建物は手術棟です。

裏へ回るとガラス張りに。

ここが実際に手術が行われた場所なんだそうですが、きれいなロビーのようになってしまっていて、想像もつかないです。本当にここが手術室・・・?

これが実際の様子みたいですね。

管理棟

管理棟から出られるっぽいから、最後に管理棟を見学しました。ピンク系の可愛らしい配色です。ちょっとイスラム建築っぽいですね。この敷地で最もゴージャスな建物。

幾何学模様が美しい。

ステンドグラスがほんとに美しい。モンタネール曰く、”芸術は人を癒す”んだそうです。

最初に、管理棟から出られるっぽいと思ったと書きましたが、実は管理棟から外へ出させてもらえないんです。もう一度管理棟を出て、向かって左側の建て物から出ていくことになります(もと来た道を戻るような感じ)。ちょっとめんどくさいです(;^ω^)

お土産コーナーの品ぞろえはいまひとつ。

バルセロナの医療の歴史とモデルニスモ建築はとても見ごたえがあました。サグラダファミリアに来るなら、サンパウ病院は近いので、セットで観光するのが良いと思います。

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